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  • 抱き人形「姉妹」
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明治時代 20世紀
高66.5(右)




抱き人形は、鑑賞用の人形とは異なりその名の通り、子どもたちが抱いて遊ぶ人形です。関西では、市松(いちま)人形とも呼ばれましたが、これは市松(いちまつ)模様でも知られる、寛保・宝暦(1741〜64)頃の人気歌舞伎役者、佐野川市松(さのかわいちまつ)の顔に模して作られた人形が流行し、それが転じて、抱き人形そのものの呼称になったといわれています。子どもたちは、着せ替えの衣裳などを作ってかわいがるうちに、自然と裁縫や着物の着付けなどを身につけていきました。写真は明治30年代に京都の老舗、丸屋の大木平蔵が製作した姉妹人形です。姉(右)は腰、膝、足首の三つの部分が折れ曲がる、精巧な三つ折れの機構を持ち、着せ替えはもとより、立たせることも正座させることもできます。また妹(左)は腹部を押すと音が出る仕組みになっています。それぞれが夏冬の着物をはじめ、帯、洋服や帽子、ショール、靴下や足袋、下着、蒲団など様々な日用品が揃えられています。

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